今回は、「繕い裁つ人」の映画のお話をさせていただきます。
以前、漫画についても書いております。
映画「繕い裁つ人」は、
三島有紀子監督による作品で、
原作は池辺葵さんの同名の漫画です。
物語の主人公、南 市江を中谷美紀さんが演じておられます。
漫画だと、どこかのとある町という感じなのだけれど、
映画は、物語の舞台が神戸に設定されていて
神戸の街並みが出てきます。
建物などから「神戸だ!」と分かる感じです。
神戸といえば港があって、
他国との交流が盛んだったことから、
異国情緒が感じられる場所。
三島監督は、
お父様が
神戸でテーラーに仕立ててもらい、
その何着かの服を大事に着ている人だったそうです。
仕立てのお仕事を映像にしたいと構想されていました。
そのような中、
巡り合ったのが池辺葵さんの「繕い裁つ人」で、
想いを重ねて映画化されたようです。
衣装のご担当は、伊藤佐智子さん。
漫画の衣装をそのまま、ではなく、
伊藤さんがイメージした服を作り出されています。
三島監督との対談がありましたので
リンクを貼らせていただきます。
「繕い裁つ人」の舞台挨拶では、
出演者の皆さんが、
それぞれ「今日のための特別な一着」を着ておられました。
youtube のリンク。
主演の中谷美紀さんは、
グレーのプルオーバーに黒のスカートという出で立ち。
ご友人にオーダーメイドで作ってもらった服のようです。
そのご友人は市江のように頑固だけれど控えめで、
実直な仕事をされている方のようで、
中谷さんは藤井(作中の人物:市江に服のブランド化を勧める)のような想いを
抱えていたそうです。
動画では、ブランド名などはお話されていません。
服を作られた方は、公にされることを望まれていない様子。
しわになり難(にく)そうな生地で、
程よいゆとりのある服に見えました。
プルオーバーは肩線が鎖骨の先にあり、
鎖骨の辺りが綺麗に見えるボートネックになっています。
いろいろ技巧が凝らされていそうです。
そして、スカートのウエストの辺りが個性的なのです。
タックを折り返して縫っているような。
裾は切りっぱなしのようでした。
とても似合っていました。
しっかりと採寸されたのだろうなと思われます。
ちなみにその衣装は映画を見られた方へ、
プレゼントされたようです。
映画「繕い裁つ人」、
見たことのない方はぜひ見てみてほしいです。
読んでくださって
ありがとうございました。